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DIP(ディスクリート部品)工程の流れを分かり易く解説

DIP

あなたは電子業界のプロフェッショナルとして、高品質な製品提供するために日々頑張っています。

あるいは、DIY電子工作のエンスージアストとして、プロジェクトに取り組んでいるかもしれません。

どちらにしても、基板への部品の実装は必須のスキルであり、その成功はプロジェクトの成否を左右します。

ここで登場するのが、DIP(Dual In-line Package)はんだ付けです。

しかし、この技術、本当に理解していますか?

DIPはんだ付けは、一見難しそうに見えますが、しっかりと基本を理解し、正しい手順とコツを身につければ、誰でもできるもので、手作業だけでなく自動化も可能で、大量生産にも対応できます。

この記事では、DIPはんだ付けの基本から上級技まで、業界のプロフェッショナルから電子工作の初心者まで、幅広く対応した内容をお届けします。

最初は手作業から始めて、その後、自動化に進むことで、生産性と品質を高めることができます。

さらに、DIP実装機の最新情報やおすすめ製品、リアルなユーザー評価も紹介します。

これにより、最適な製品選びに役立てることができます。

この記事を読むことで、DIPはんだ付けの理解が深まり、より高品質な製品を提供するための一歩を踏み出すことができます。

また、電子工作の世界が広がり、新しいプロジェクトに挑戦する勇気をもらうことができるでしょう。

どんな小さな部品も、しっかりと基板に固定することで、電子回路は生まれ、製品は完成します。

そのためにDIPはんだ付けは必要不可欠な技術です。さあ、一緒にその奥深さを探求しましょう。

DIPはんだ付けとは電子部品をしっかりと基板に実装する、それがDIPはんだ付けの魔法です。

プリント基板製品は携帯電話、スマートフォン、ゲーム機、家電、自動車、医療、飛行機、宇宙関係など製品の頭脳の役割をする、あらゆる製品に組込まれ箇所に使われています。

プリント基板製品を生産するには基板実装工場で生産されています。
工場内で【はんだ付け】を複数の工程で生産しており今回、DIP(挿入部品)工程の流れを分かり易く解説します。

下の写真はパソコンのマザーボードでDIP(挿入部品実装)工程 はんだ付けされるのはプリント基板に挿入してはんだ付けする部品となります。

CPU基板
マザーボード基板

マザーボードで搭載されている主なDIP部品は下記になります。
・USBポート
・画面出力コネクタ
・マウス、キーボードコネクタ
・HDD用/SSDコネクタ
・メモリー用コネクタ
・PCI拡張コネクタ
・アルミ電解

この記事の目次(クリックでジャンプ)

プリント基板実装ラインの全体構成

プリント基板実装工程は主に2つの工程で構成されています。
・ SMT(表面実装)工程
・ DIP(挿入部品実装)工程

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DIP(挿入部品)とは何か?

DIP(Dual In-line Package)部品とは、電子部品の一種で、電子回路が内蔵されたパッケージの一つです。

DIP部品の特徴は、その形状と取り付け方法にあります。

形状は、本体部分が長方形で、その両側に一列ずつリード(足)が出ているのが特徴です。

その名前が示す通り、リードは二列に並んでいます(Dual In-line)。

取り付け方法としては、回路基板の穴にリードを通して実装(はんだ付け)します。

このような部品は、「挿入部品」とも呼ばれます。

典型的なDIP部品には、IC(Integrated Circuit:集積回路)やトランジスタなどがあります。

DIP部品は手作業での取り付けが可能であり、そのため初心者や個人の電子工作にもよく使われます。

一方、生産規模が大きい場合は、自動挿入機を用いて大量のDIP部品を効率的に実装することもあります。

DIP(挿入部品)の主な用途

DIP部品は、多くの電子機器で用いられています。

パソコンのマザーボードでは、USBポート、画面出力コネクタ、マウス、キーボードコネクタ、HDD用コネクタ、メモリー用コネクタ、PCI拡張コネクタなどの部分にDIP部品が用いられています。

DIPは、主に電子回路の中で重要な役割を果たしています。

コンピューターのCPUやメモリ、家電製品の制御回路など、日常生活で接するさまざまな電子機器にDIPは使用されています。

プリント基板製品を生産するには基板実装工場で生産されています。

工場内で【はんだ付け】を複数の工程で生産しており今回、プリント基板生産工程について詳しく解説します。

DIP(挿入部品)はんだ付け工程の基本

DIPはんだ付け工程は溶融したはんだを扱う工法でSMT(表面実装)工程後に行われる工程です。

下記のようなプロセスではんだ付けを行います。

・部品挿入(手挿入or挿入機)
・フラックス塗布
・プリヒート(余熱)
・はんだ付け
・AOI(自動光学検査)
・目視外観検査

部品挿入(手挿入or挿入機)

挿入部品 DIP部品

DIPはんだ付けは「部品挿入」から始まり、これは手作業でも挿入機でも可能です。

部品挿入は、アキシャル/ラジアル挿入機や人手挿入が主でしたが、SMT(表面実装)工程の発展と部品の小型化により、その量は減少傾向にあります。

大型部品の自動挿入が進む中、プリント基板上の全部品を自動化しようとする流れがあります。

しかし、この領域はまだ発展途上であり、多くのメーカーがSMTと連携させた装置の開発に取り組んでいます。

問題点としてSMT(表面実装)は交代制勤務で人手挿入は日勤という工場が多いので生産リードタイムのボトルネックになるという点です。

フラックス塗布

フラックス塗布

はんだ付けの工程において「フラックス塗布」は非常に重要なステップです。

フラックスとは、金属表面の酸化膜を取り除き、はんだと金属の間できちんとした接合を促進するための化学物質のことです。

はんだ付けを行う際には、部品と基板との接触面にはんだを溶かして流し込むことで接合します。

しかし、金属表面は空気中で酸化しやすく、この酸化膜があるとはんだがうまく流れず、きちんとした接合ができません。

そこでフラックスが登場します。

フラックスを塗布することで、金属表面の酸化膜が取り除かれ、はんだがきちんと金属表面に流れるようになり、はんだ付けの質が大きく向上します。

DIPはんだ付けでは、フラックス塗布の後、部品と基板を適切な温度まで加熱する「プリヒート」の工程が続き、はんだが均一に溶け、フラックスがうまく機能し、確実なはんだ付けが行えるようになります。

フラックス塗布は非常に重要な工程なので、適切な量をきちんと塗布することが大切です。

塗布量が少なすぎると酸化膜の除去が不十分になり、逆に多すぎるとフラックス自体がはんだの流れを妨げることがあるため適切な塗布方法と量を学ぶことが大切です。

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プリヒート(余熱)

基板

はんだ付けのプリヒート工程は部品や基板を適切な温度まで暖めることで、はんだがきちんと溶け、部品と基板との信頼性の高い接続を確保します。

しかし、温度と加熱時間の設定は重要で、それにより部品や基板が適切に暖められ、はんだが均一に溶けることができます。

また、フラックスが適切な温度で活性化することは、金属表面の酸化層を取り除き、はんだの流動性を高め、部品と基板の間にはんだが均一に広がることで、信頼性の高いはんだ接続が得られます。

ただし、フラックスの種類によっては活性化に必要な温度が異なるため、適切な温度設定のためにフラックスの説明書を参照することが重要です。

適切なプリヒート設定とフラックスの活性化は、良好なはんだ付けのためのキーとなります。

フローはんだ付け

フローはんだ付けはDIPはんだ付け工程の一部で、部品と基板の電気的接続を確保するための方法です。

簡単に説明すると、フローはんだ付けは、溶けたはんだを使って電子部品を基板に固定する工程です。

具体的な流れとしては、まずフラックス(はんだの接合部をクリーンに保つための化学物質)が塗布されます。

次に部品が基板に挿入され、プリヒート(余熱)で部品と基板を適切な温度にします。

その後がフローはんだ付けの工程になります。

この時、基板とその上にある部品は溶けたはんだの「噴流」(これがフローはんだ付けの名前の由来です)の上を通ります。

部品の足(リード)と基板の間にはんだがきれいに流れ込むことで、部品が基板にしっかりと固定されます。

しかし、フローはんだ付けには注意点もあります。

例えば、部品が基板から浮いてしまわないよう、基板をはんだの「波」の上を通す速度を適切にコントロールする必要があり。

また、はんだが均一に流れるように、適切なはんだの量と温度も重要です。

フローはんだ付けは経験と技術を必要とする工程ですが、適切に行えば電子部品の信頼性と耐久性を確保することができます。

各噴流の働きとしては
・1次噴流は挿入穴(スルーホール内)やSMT(表面実装部品)にはんだを供給しやすくする。
・2次噴流は本はんだ付けを行いはんだ付け形状(フィレット)を整える。
※ブクブクと噴き出している1次噴流までに余熱(プリヒート)を行っています。

フローはんだ槽メンテナンス

設備メンテ

フローはんだ槽を用いたはんだ付けは古典的な方法であり、部品の信頼性等からDIP(部品挿入工程)として残ることが多いです。

近年でははんだ槽の使い方やノウハウの伝承が十分でない場面もあります。

日々のメンテナンスが品質に大きな影響を与え、メンテナンスの怠りは検査工数の増大や生産効率の低下を引き起こす可能性があります。

はんだ槽のメンテナンスとしては、はんだの補充と管理、噴流の調整、装置の清掃と点検、安全対策の実施が基本的なガイドラインとして挙げられます。

また、はんだの成分分析を行うことで品質の一貫性を保ち、良好なはんだ付けを実現することが可能です。

分析方法としてはX線蛍光分析(XRF)が用いられ、はんだに含まれる各元素の濃度を測定します。

この分析は専門的な知識を必要とし、分析結果をもとにはんだ成分を調整する際には、はんだの製造元または専門のラボとの協議が推奨されます。

セレクティブはんだ付けが主流の方向

セレクティブはんだ付けは、特定の部位だけにはんだ付けを行う方法で、主にSMT部品(表面実装部品)とスルーホール部品が混在するプリント基板に対して使用されます。

この手法は特定のDIP部品(挿入部品)だけにはんだを供給するための技術として採用されています。

伝統的には、スルーホール部品のはんだ付けは手作業やフローはんだ付けが用いられてきましたが、これらの方法にはいくつかの課題がありました。

例えば、手作業は人件費が高く、フローはんだ付けは基板全体を熱にさらすため、SMT部品が熱による損傷を受ける可能性がありましたがこれらの問題を解決するためにセレクティブはんだ付けが採用されています。

セレクティブはんだ付けの利点は次のとおりです。

・高速性:セレクティブはんだ付けは一度に複数のピンにはんだを供給でき、生産性が向上。
・品質の向上:特定箇所だけを対象とするため、不必要な部分にはんだが飛散しません。
・部品の保護:必要箇所だけ加熱することで、熱に敏感な部品を保護することが可能。
・自動化の実現:セレクティブはんだ付けはプログラム化され、はんだ付けプロセスを完全自動化。

このような利点から、セレクティブはんだ付けは電子部品の製造業界で主流となりつつあります。

ただし、設備のコストや設定の複雑さ、生産ラインへの組み込みなど、導入にはいくつかの課題も存在します。

これらの課題を理解し、適切なトレーニングと計画を行うことで、セレクティブはんだ付けは電子製品の品質と生産効率を大幅に向上させることが可能となります。

AOI(自動光学検査)

自動外観検査

フローはんだ付けが完了した後の次の工程は、AOI(自動光学検査)です。

AOIとは、基板上の部品やはんだの状態を自動で検査する技術のことです。

基本的に、AOIはカメラと光学システムを使用して基板上の部品をスキャンします。

そして、コンピュータがその画像を解析し、部品の配置、形状、はんだの状態などを評価します。

この検査を通じて、部品の欠損、誤った部品の配置、はんだの不良接続などの問題が発見されると、その部分は手作業で修正されます。

AOIの利点は、人間の目では見逃しがちな微細な欠陥も検出できる点です。
また、検査スピードが速く、一貫性があります。
人間が行う検査に比べて、疲労や注意力の低下によるミスがありません。

しかしAOIは完全なシステムではありません。

例えば、基板の裏側にある部品や接続は検査できません。

また、ある種の欠陥は画像解析だけでは検出できない可能性があります。

そのため、AOIは一連の検査プロセスの一部として最も効果を発揮します。

AOIがはんだ付け工程品質を確保する重要なステップであることを理解しておきましょう。

目視外観検査工程

基板修理

AOI(自動光学検査)の後に行われるのが「目視外観検査」です。

名前からも分かるように、これは人間の目で部品とはんだの状態を直接確認する方法です。

自動機械が検出しきれない、細かい欠陥や問題を検出することが目的です。

たとえば、はんだが適切に部品に接続されているか、部品が正しく配置されているか、基板に損傷がないかなど、細部にわたって確認します。

特に、基板の裏側や隠れた部分など、AOIでは検出できない部分の確認に有効です。

さらに、はんだ接続が物理的に良好でも、色や光沢などの視覚的な指標から品質に問題がないかを確認します。

目視外観検査には限界もあります。
人間が行うため、疲労や注意力の散漫により見落としが起こる可能性があります。
また、非常に小さい部品や接続を確認するのは難しく、そのためには顕微鏡などの補助的なツールが必要となる場合もあります。

それでも、AOIと組み合わせることで、目視外観検査は基板の品質を高め、問題が製品の最終ユーザーに到達するのを防ぐ役割を果たします。

二つの検査プロセスが補完的な関係にあり、共に重要であることを理解すると良いでしょう。

DIP(挿入部品)のメリットとデメリット

ディスクリート部品、DIP部品

DIP(Dual In-line Package)部品、つまり挿入部品の使用には、いくつかのメリットとデメリットがあります。まず、そのメリットから説明します。

メリット

はんだ付け強度
 DIP部品はスルーホールがはんだで満たされるため、はんだ付けの強度が高いです。
 これは特に機械的なストレスや振動が発生する環境で有利です。

プロトタイピングに適している:
 ブレッドボードやソケットを使って簡単に回路を組み立てたり改造したりすることが可能です。
 これはプロトタイピングの設計やテストに有利です。

デメリット

大きさと重さ:
 SMT部品に比べて大きく重く、小型化や軽量化を重視する現代の電子製品にはあまり適さない。

手作業が必要
 DIP部品の取り付けは通常、手作業で行う必要があります。
 これにより生産効率が低下し、製品のコストが上がる可能性があります。

配置の制約:
 DIP部品は通常、基板の片面への配置のため、設計自由度がSMT部品に比べて低い。
 両面配置も可能ですが生産工数が増大します。

部品の交換が難しい:
 一旦基板にはんだ付けされたDIP部品の交換は困難です。
 はんだの除去と部品の取り外しは、特殊なツールや技術が必要になることが多いです。

一般的に、DIPのはんだ付け工程は初心者でも取り組みやすいです。
部品の挿入が比較的容易で、はんだ付けも直感的に行えるため、電子工作の入門としても良い。
ただし、はんだ付けの際には熱を扱うため、安全に注意しながら作業することが必要。

DIPはんだ付け工程のコツと方法

部品の取り付けから始まり、次にフラックスを適用し、適切な温度まで部品と基板を加熱します。

最後に、はんだを部品の接点に当てて溶かします。

コツとしては、高品質のはんだとフラックスの使用、適切な温度設定、コテ先清掃、適切なはんだ付け順序の実施、そして何より十分な練習が必要です。

ステップ内容
部品の準備基板にDIP部品を設置し、部品のピンが正確な位置にあることを確認
フラックス
塗布
部品と基板の接点にフラックスを塗布して、ハンダが適切に流れるのを助ける
プリヒート(余熱)部品と基板を適切な温度まで加熱し、ハンダがきちんと溶け、均一に広がるのを助ける
はんだ付けはんだを部品の接点に溶かし、はんだが均一に広がるように、やに入りはんだとはんだごてを同時に温め、基板へも熱を供給して均等に部品のピンに当てる
コツ詳細
高品質のはんだとフラックスを使用はんだ付けの質を向上させる
はんだごての温度設定はんだが十分に溶けるために必要
コテ先のクリーニングはんだがきちんと流れ、強固な接続を確保する
はんだ付けの順序小さな部品から大きな部品へ、低い位置から高い位置へという順序ではんだ付けを行う
練習スキルを磨くために必要

高温を扱うため、安全に対する注意を怠らないようにしましょう。

熱とはんだの供給が、はんだ付け品質に重要要素で品質変動に最も影響がある。
基板の熱容量が大きくなるほど、はんだ付けに必要な熱量が増えることから、噴流による熱供給の安定化はますます重要になる。

挿入時の注意点

DIMM USB

DIP(挿入部品工程)では簡単に挿入できる小型部品から大型部品まで様々な形状があります。

部品により挿入穴が緩い場合や返しがある部品で一度部品を実装すると取り外しが困難な部品があります。

一番大変なのがUSBやLANコネクタやメモリー挿入用のDIMMコネクタで特にDIMM用コネクタはピン数が200本以上で部品返しもあるために修理が非常に困難な部品も存在します。

DIPはんだ付け工程の注意点とリスク

DIPはんだ付け工程における主な注意点は安全対策と部品や基板の保護です。

具体的には、高温のはんだごてや溶けたはんだによる火傷予防のために保護具の使用、そしてはんだ煙による健康被害を防ぐために良好な換気環境の確保が重要です。

さらに、部品や基板が高温のはんだにより損傷しないよう、はんだごてを当てる時間の最小化と、はんだ付け後の冷却時間の確保が必要です。

DIP実装機について

DIP実装機とは、DIP形式の部品を回路基板に自動で実装するための機械のことを指します。

これらの装置は、部品の挿入からはんだ付けまでを自動化し、人間が行うよりも高速かつ精密に作業を行うことができます。

最近メーカーが開発に力を入れているのが自動挿入機で従来のアキシャル/ラジアル挿入機とは違い大型異形挿入部品に対して自動挿入するという考え方です。

工場自動化の考えにより小ロットから大ロットまで対応する自動挿入機の開発競争が始まっておりプリント基板上の全部品の自動挿入を目指すのか、ターゲット部品を決めて自動挿入するのか工場の考え方で導入方法が変わってきます

工場の製品群や大ロット製品なのか小ロット多品種なのかで選択肢が変動します。

FUJIやパナソニック、JUKI等でも少しずつですが挿入工程の自動化対応の挿入機が出てきています。

まだ少し導入するのは様子見かもしれませんが紹介します。

FUJI挿入機

一番知られているのはsFABシリーズで小型から大型までの挿入部品に対応し費用が高いですが全部品自動挿入を目指すには良い装置でバラ部品も掴んで挿入する事が可能です。

sFABαアルファーデザイン社のOEM供給版で昔はシチズンのBoard-Packerを継承している装置です。

SW-BA

SW-BAというFUJI製スカラロボットを用いた自動装置です。

少し速度が遅いですが様々な部品を挿入対応が出来き、部品移載や配膳する事も出来るオールインワン装置で価格も仕様により変化しますが1,000~1,500万円という価格帯で複数連結すると全部品対応や小ロット対応が可能になりセレクティブはんだ付け装置との連結により完全自動化を目指せる装置になっています。

ハイエンドなDIP実装機は、さまざまな特徴とメリットがあります。
一つはその精密さで、部品の位置を正確に認識し、高精度な挿入とはんだ付けが可能です。

また、大量生産に適していて、一度に多くの基板に対して作業を行うことができます。
さらに、設定保存にて、同じ作業を再度行うときにはその設定を読み込むだけで作業を再現する。

アキシャル/ラジアル挿入機は国内ではゲームセンター系のアミューズメント基板や海外では家電用基板で使われますが最近はあまり見られなくなりました。

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DIP(挿入部品)はんだ付け温度プロファイル

フローはんだ付けでは、基板と部品がはんだ噴流の上を移動します。

このプロセスでは、挿入部品のリード(ピン)が溶融はんだに浸かります。

このとき、部品と基板が適切な温度になっていることが重要です。

フローハンダ付けの温度プロファイルは通常、以下のような工程を含みます。

プリヒート
 部品と基板を一定の温度まで温めます。
 はんだが部品と基板に均一に広がるのを助け、また部品に熱ショックを与えないようにします。
 この段階の温度は約100℃から150℃程度ですが、温度は部品の種類や基板の材質によって異なる。

はんだ噴流接触
 部品のリードが溶融はんだに接触し、はんだが基板のスルーホールに流れ込む段階です。
 この段階のはんだ温度は通常、183℃以上(鉛フリーはんだの場合は更に高温)です。

冷却
 はんだが固化するまで待つ段階です。部品と基板が自然に冷却されるのを待ちます。

特定の温度プロファイルは、部品の材質、基板の材質、ハンダの種類などによって異なります。

したがって、具体的な温度設定は、それぞれの要素を考慮して決定する必要があります。

また、ハンダ付けプロセス全体で部品や基板に過度な熱が加えられないよう注意することも重要です。

これは、部品や基板が熱によるダメージを受けることを防ぐためです。

SMT(表面実装)工程と同様にプリント基板をはんだ付けで最も重要な条件出しで温度設定もノウハウが集約されており実装工場の技術力を判断出来ます。

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はんだ付け技術の醸成

生産ライン

はんだ付け技術は本当に貴重な技術で職人スキルで決まります。

基板実装工場でははんだ付け職人の育成が非常に重要になっており社内検定制度やスキルにより報奨金を進呈等、人材育成が活発です。

最近の人手不足や後継者不足でベテランから若手にどんどんノウハウを委譲する必要があります。

他にもBGA交換やリボールという更に特殊技術の習得も必要になりはんだ付け職人需要がどんどん増しています。

プリント基板実装工場には不良解析といった重要スキルがあり不良解析をしていく中でもはんだ付け技術は必須スキルとなります。

目視検査員などの育成が必要

人材育成を進めないと不良解析、はんだ付けといった特殊技術作業を外部委託になります。
不良解析やはんだ付けの外部委託は非常にコストが高くなり、時間調整も発生し工場全体の経営にも影響があります。
また今後は、外部委託が出来る業者も減少する事が予想されます。

基板アートワーク設計の重要度

基板アートワーク設計は、実装品質、効率に大きく影響があるとても重要なタスクです。

設計品質により生産技術、製造現場での苦労が違います。

プリント基板実装工程の問題点をフィードバックできる仕組みがあれば既存/新規製品に関わらず品質改善が図ることが出来き基板設計条件としてデータベースに組み込むことが出来ます。

最近では成熟したはずのプリント基板+部品実装の領域で、ベテラン技術者の定年、人事異動などにより要素技術やノウハウがうまく継承できていないことが多く想定外のトラブルで対処に苦慮する場面が多くなり基板アートワーク設計の重要性が増しています。

社内/社外問わず製造業である、プリント基板実装業界も絶えずコストダウン要求が
基板アートワーク設計での作り込みがプリント基板製品のトータルコストダウンには有効なので製造現場と基板アートワーク設計が工場内にあると品質安定度が格段に向上します。

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まとめ

まとめ

DIPはんだ付けは、電子部品を基板に接続するための一般的な手法です。

これは手作業でも自動化した機械でも行うことができます。

はんだ付けを成功させるためには、部品をしっかりと基板に固定し、はんだを適量しか使わないことが重要。

そして、高温のはんだやはんだごてから自身を守るため、適切な保護具の使用と良好な換気環境が必要です。

DIP実装機とは、DIP形式の部品を回路基板に自動で実装するための機械のこと。

ハイエンド機種は精密で大量生産に適しており、一つの作業を繰り返す際の設定の再現性も高いです。

特に重要な部分

・DIPはんだ付けは、部品を基板に接続する一般的な手法。
・部品の固定とはんだの適量使用が成功のコツ。
・安全な作業のためには、適切な保護具の使用と良好な換気が重要。
・DIP実装機は自動化により高速かつ精密な作業を可能にする。
・ハイエンドなDIP実装機は、大量生産と再現性の高さが特徴。

Q&A

Q1: DIPはんだ付けの成功のコツは何ですか?

A1: DIPはんだ付けを成功させるためのコツは、部品をしっかりと基板に固定することと、はんだを適量しか使わないことです。
部品が基板にしっかり固定されていないと、はんだ付け中に動いてしまい接続が不安定になる可能性。
また、はんだが多すぎると不要な部分にも流れ込んでしまい、短絡の原因になることもあります。

Q2: はんだ付け作業を安全に行うための注意点は何ですか?

A2: はんだ付け作業を安全に行うためには、まず適切な保護具を着用することが重要です。
手袋や保護メガネは、高温のはんだやはんだごてから手や目を守るのに役立ちます。
また、良好な換気も重要です。はんだを溶かすときには有害なガスが発生することがあるため、換気扇を使ったり窓を開けたりして、十分な換気を行ってください。

Q3: DIP実装機とは何ですか?おすすめの製品は?

A3: DIP実装機とは、DIP形式の部品を回路基板に自動で実装するための機械のことです。
ハイエンドなDIP実装機は精密で大量生産に適しています。
おすすめの製品としては、”Panasonic”の”NPM-D3″があります。
これは高速で精度が高く、大量生産に適しています。
また、その使いやすさから多くの製造業者から好評を得ています。

独り言

日本の製造業は外国企業台頭で日本のものづくりは大変厳しい状況です。
私たちは品質やきめ細かい対応等コスト以外の部分で差別化を図っていますがプリント基板実装する装置は日本製が主になっているので品質で優位性を保つのも難しくなってきています。
キーポイントは人材で日本人の丁寧な仕事が最強の武器なので人材育成を育てた工場が生き残ります。

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