基板実装に従事して30年の実装技術者です。
メーカーさんのHPとかはよく見ますが実装技術従事者ブログが少ないので
新製品や工場監査の悩み解決になればと思いブログを書いています。

基板実装に従事して30年の実装技術者です。
新製品や工場監査の悩み解決になればと思いブログを書いています。
大量生産品は海外生産が多いですが
現代を支える産業なので国内生産することが技術発展にも繋がります。
基板実装業界の発展が未来を支えるので
この業界に関わる方が増えることを望んでいます。



プリント基板実装経験が浅い方や興味がある方
また製造業に興味がある就活生にも役立ちますよ~!




基板アートワーク設計は、実装品質、効率に大きく影響があるとても重要なタスクです。
設計品質により生産技術、製造現場での苦労が違います。
最近では成熟したはずのプリント基板+部品実装の領域で、
ベテラン技術者の定年、人事異動などにより要素技術やノウハウが
うまく継承できていないことが多く想定外のトラブルで対処に苦慮する場面が多いと思います。
このような状況で最も強みを発揮するのが基板アートワーク設計と実装現場が同じ敷地内にあり
直ぐに不具合や改善点をフィードバックされたノウハウが詰め込まれたデータベースです。
基板アートワーク設計基準にも盛込まれ誰が設計しても高品質な設計と実装が実現出来ます。
※基板を英語ではprinted circuit boardをPCBとも言います。



社内基板設計の強みは



勤務では、社内基板設計を行っている。
その強みは、製造実績の中で20年以上の間、生産技術や製造現場からの
フィードバックを行い積み重ねた基板設計データベースである。







データベースで言うと大まかには
・ランド寸法、形状(SMT、DIP)
・メタルマスク開口計上
・部品配置
・基板サイズ、基板面付、Vカット配置(コストも考慮)
・基板ソリ対策
・流し方向
・はんだ付け品質
・生産方式
・プリント基板コスト
このような内容を積み重ねてきたので社内実装品質は、安定している。
(不良発生は5ppm前後)
新規パッケージについて意見交換させて頂く事があるが 各自が持つ経験から設計、生産技術、製造と話をして決めていく。 重要部品については、実験基板を設計し最適条件を確認する場合もある。



社内に基板設計と製造部がある利点として



試作段階から品質確認を行い、改善を加え量産に移行出来る。
過去から現在まで製造現場で実施した改善を入れながら工程設計が出来る。
量産初期から安定した品質で生産が出来る。
積み重ねた基板設計、生産技術、現場ノウハウで安定した品質となる。
新規部品は最初推奨ランドサイズ、メタルマスクサイズを最初はそのまま使用するが
試作/量産を通じて改善入り採取的には最適なデータベースになる。




基板設計、試作/量産実装連携からトータルコストダウン
治具設計、実装技術、基板設計技術、品質保証の連携により
関係者でDRを繰返し行う事により問題点を洗出し良い製品を開発することが出来る。
最終的に治工具、実装工数、実装品質を考慮した基板設計が可能になる。
協力工場でDRを行うのではなく、企業内にあることが重要です。 社外とのDRでは各工程で利害意識が発生し最大限の機能発揮できない。
次世代技術開発
JEITAのロードマップから今後の部品パッケージや実装技術情報を入手し
社内設計基板に必要な新規技術を選定/実験しデータベース構築し
新パッケージでも品質を確保する事が可能である。
https://jpca.jp/news/21-05-27-01/
まとめ



基板実装工場と基板アートワーク設計が社内にあると
お互いの意見交換が出来、ダイレクトに生産品質情報が入ってきます。
その情報からデータベース改善や新規部品の設計仕様を盛込むことが出来
量産初期からの品質が安定して行きますので
社内に設計部隊がいる事はメリットしかありません。








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